院長コラム

2018.04.15更新

4月12日(木)の午前にNHKでおたふく風邪のために片側の難聴になったお嬢さんを持つ家族のドラマが放送されました。ご覧になっておられない方は半分青いにアクセスしてみて下さい。

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)はほとんどの方が一過性の耳下腺の腫脹、疼痛、発熱の後、自然に回復します。一部の患者さんではウイルスによって髄膜炎、睾丸炎などの合併症を起こします。しかし、おたふく風邪ウイルスによる難聴についてはあまり知られていません。この難聴を起こすと治療法が無く、生涯に渡って聴力が回復することはありません。片方の耳が聞こえても、ドラマで説明されているように様々な日常生活のうえでの不便が伴うようになります。

また、思春期の男児がかかると睾丸炎を起こすことがあります。この合併症も有効な治療法がなく、不幸にして両側の睾丸炎を起こすと不妊症の原因になります。

現在これらの合併症を防ぐためには予防接種しかありません。1歳になったら1回目の接種、小学校入学前に2回目を接種するのが理想的です。残念ながら公費の対象ではないため自費になりますが、子供さんのために是非考えて上げて下さい。

投稿者: 片村クリニック

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