予防接種

予防接種について

予防接種は子供さんの病気を防ぐ非常に大切な方法です。

たくさんの予防接種があるため、お母さんの中にはどれから、いつ、どのように受けてよいかわからないという方もおられると思います。また最近これまでの 予防接種以外に新しい予防接種(肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、ロタウイルスワクチン、B型肝炎ワクチン、子宮頸がん予防ワクチン)も接種可能になってきました。
そこで、枚方市の例をとってご説明したいと思います。予防接種をおこなう自治体によって多少の違いはありますが、だいたい順番などの考え方は同じと思ってください。

当クリニックの同時接種に対する考え方 

当クリニックは不活化ワクチンは原則2種類までしか同時接種していません。日本小児科学会では複数の予防接種に関して、問題なしという見解ですが、免疫 学を専門にして来た自分としては、多くの不活化ワクチンを同時接種することに疑問があります。不活化ワクチン(肺炎球菌、Hib、3種混合、4種混合、 HBワクチン、日本脳炎、子宮頸がん予防ワクチン、インフルエンザワクチンなど)にはすべてアジュバントと呼ばれる免疫賦活剤が含まれています。(ロタウ イルスワクチン、BCG、麻疹・風疹ワクチン、水痘、おたふく風邪ワクチンなどの生ワクチンにはアジュバントは含まれていません。)このアジュバントのお かげで、予防接種をした後、抗体が産生されて病気の予防効果が出るわけです。一方で予防接種をした後、熱が出たり、体がだるくなったりするのはこれらのア ジュバントが免疫機構を活性化して、サイトカインと呼ばれる物質が体に産生されるからとされています。1本の予防接種には適量のアジュバントが含まれています が、数本となるとアジュバントも数倍になります。赤ちゃんは話せないため、体が非常にだるくてもそう訴えることはできません。3種混合や4種混合の場合、 多くの抗原が含まれていてもアジュバントは1本として適量含まれています。そこで少しでも懸念が残る場合は、現実と理想の間をとって、不活化ワクチンは2 本までと当クリニックでは決めています。但しこれには科学的根拠があるわけではありません。将来的にもう少し同時接種に関する安全データーが出たら、この 方針は変わるかもしれませんが、現状では不活化ワクチンの同時接種は2本までとさせていただいております。従ってロタウイルス(生ワクチン)と肺炎球菌、 Hibワクチンは同時に接種しています。

予防接種の種類

予防接種には以下のような種類があります。これらの内、赤字で記したものは枚方市では公費補助があり接種適齢期になると無料で受けることができます。適齢期を過ぎると無料ではなくなりますのでご注意ください。

  • BCG
  • ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン
  • ロタウイルスワクチン
  • 四種混合ワクチン
  • B型肝炎ワクチン(2016年10月1日から公費)
  • 麻疹・風疹ワクチン
  • 水痘ワクチン
  • おたふくかぜワクチン
  • 日本脳炎ワクチン
  • インフルエンザワクチン
  • 二種混合ワクチン
  • 子宮頸がん予防ワクチン

平成28年10月からB型肝炎ワクチンも公費になります。

片村クリニックでは予防接種を毎週月、水、木の14時 から15時半まで予約で行っています。お仕事の都合などでこの時間に来ることが難しい方には、午前、夜の診察時間にも接種をしておりますので、お電話でご予約下さい。 

ではこれらの予防接種をどのように受けていったらよいのか、順にご説明いたします。

当院でお勧めする生後2ヶ月から1歳までのスケジュール

生後2ヶ月から

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンの1回目

4週後

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンの2回目

4週後

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンの3回目

4週後

4種混合、B型肝炎ワクチンの1回目

4週後

4種混合、B型肝炎ワクチンの2回目

3週後

4種混合

1週後~

BCG
2回目のB型肝炎ワクチンから4ヶ月後に3回目のB型肝炎ワクチン

生後2ヶ月になったら肺炎球菌、ヒブワクチンを受けましょう。これらは肺炎球菌、ヘモフィルスインフルエンザ菌に対する免疫をつけるワクチンです。これ らの菌は乳児期のこわい細菌感染症である細菌性髄膜炎を予防する上で非常に重要です。細菌性髄膜炎にかかると、死亡率も高く、治っても後遺症の残る可能性 も高い重篤な疾患です。またこれらの菌による肺炎、中耳炎、扁桃腺炎なども予防します。
これらの感染症は乳児期が怖いので、生後2ヶ月になったらできるだけ早く接種を開始していただきたいと思います。これらの予防接種が導入されてからは乳児期の細菌性髄膜炎は90%以上減少しました。

ロタウイルスワクチン

販売会社によりロタテック(3回接種)、ロタリックス(2回接種)の2種類があります。いずれも口から飲んでもらう経口摂取タイプの生ワクチンです。どちらもまだ自費で2回のワクチンでも3回のワクチンでも合計26,000円ほどかかります。
これらは乳児期の冬のウイルス性胃腸炎を起こすロタウイルスに免疫をつけるワクチンです。接種時期は生後6週からです。肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンと同時に接種することができます。
ロタウイルスワクチンを希望されない場合は、肺炎球菌、Hibの間に4種混合を挟んで、早く終わることもできます。

4種混合ワクチン 

4種混合はジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの4種類の免疫をつけるものです。生ワクチンではないので免疫をつけるために3〜8週間隔で合計3回接種します。できるだけはやく免疫をつけるために3〜4週間毎に接種するのがよいと思います。
3回目の接種から1年ないし1年半後に追加接種する必要があります。


B型肝炎ワクチン

これはB型肝炎に対する不活化ワクチンです。これまで、B型肝炎は針や輸血を介してしか感染しないと考えられていましたが、最近の日本における新規感染者 の多くが20代、30代の方でほとんど性交を介して感染すると考えられています。また、乳幼児の間でもまれには水平感染する可能性も報告されています。成 人になってから予防接種をしてもよいのですが、その場合ノンレスポンダー(nonresponder)と言って、予防接種を複数回接種しても抗体のできな い体質の方がおられます。その点乳幼児期に接種するとほとんど全員に高い抗体価が得られて、長期にわたって持続することがわかってきました。このような理 由でB型肝炎の予防接種が乳児期に推奨されるようになりましたが、すでに早期に予防接種を導入した外国では良い成績が報告されています。
平成28年4月1日以降に生まれた赤ちゃんは、10月1日以降公費で受けることができます。この制度は1歳未満までですので、ご注意ください。

BCG

これは結核に対する免疫をつけるものです。以前はツベルクリン反応を行って陰性を確かめてからBCGを接種していましたが、平成17年4月から法律が変わり、ツベルクリン反応を行うことなく、直接BCGを接種しています。
約1ヶ月たってから針の刺さった部分が化膿して赤く腫れてきますが、これはBCGの正常反応過程できちっと接種された証拠のようなものですから心配いりません。
接種後2、3日の早期に赤く腫れる場合をコッホ現象といい、これが出現した場合、接種を受けた人が結核に感染している可能性がありますので必ず受診して下さい。
BCGは以前は生後3ヶ月から接種していましたが、平成25年4月から推奨期間が生後5ヶ月に達した時から生後1歳までに変更されました。当クリニック ではヒブ、肺炎球菌ワクチンや3種混合、ポリオを終えた後でBCGの接種を計画しています。家族や近親者に結核のかたがおられる場合は、もっと早く接種し たほうが良いと思いますので、ご相談ください。

生後1歳から3歳までの予防接種

当院でお勧めする1歳からの予防接種
1歳になったら肺炎球菌、Hibワクチンの追加
肺炎球菌のワクチンは1歳を過ぎて、かつ最終の接種から2ヶ月すぎて、Hibワクチンは1歳を過ぎて、かつ最終の接種から7ヶ月を過ぎてから接種します。

1週間後 

麻疹・風疹(MRワクチン)の1回目、水痘ワクチンの1回目の予防接種

4週後におたふくかぜワクチン 

最終の4種混合から1年後に追加接種

1歳になったら必ず、麻疹・風疹の混合ワクチン(MRワクチン)を受けて下さい。麻疹 (ましん:はしか)はありふれた病名ですが、非常に怖い病気です。日本では予防接種をしていなくても保育所、幼稚園などに行けますが、アメリカなどでは入 園を許可してもらえないほどです。予防接種を必ず受けることがあなたのお子さんの健康を守るだけでなく、他のお子さんの健康も守ることをしっかり考えて下 さい。
風疹は麻疹と比較すると軽症で済むことが多いのですが、妊娠中の母親が罹患すると先天性風疹症候群といういろいろな障害を持った子供さんが生まれてくることが知られています。平成25年現在、風疹の流行が次報告されています。できるだけ早く受けましょう。
全員が予防接種を受けて、これらの病気を社会的に封じ込めることが重要です。
麻疹・風疹の予防接種は小学校入学前にもう一度注射します。これで、高校、大学などでの発症が防げると考えられます。
また平成26年10月から水痘ワクチンが無料で受けることができるようになりました。麻疹・風疹ワクチンを受けるときに同時に水痘ワクチンを受けて下さい。水痘ワクチンは最低3ヶ月以上あけて3歳までに2回目の接種を受けて下さい。約半年後に再接種することをお勧めします。
その他に自費になりますがおたふくかぜの予防接種も上記の予防接種の間を見つけてぜひ受けてください。おたふくかぜはあまり知られていない合 併症に難聴があります。おたふくかぜによる難聴は治療不能ですので是非受けていただきたいと思います。また、思春期を過ぎた男児は睾丸炎を起こす可能性が あります。まだ罹っていない、予防注射も受けていないかたは早々に受けるようにしてください。

3歳からの予防接種

3歳になったら日本脳炎の予防接種を受けてください。最初1~4週の間隔で2回受け、その1年後に再度受けてください。追加は9歳になるともう一度あります。計4回で終了です。

  • 小学校入学前に麻疹・風疹の追加接種1回
  • 9歳になったら日本脳炎の追加1回
  • 小学校6年で二種混合の予防接種1回
  • 女性の場合は小学6年から子宮頸がんの予防接種3回
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