2019.09.14更新

最近食物アレルギーの患者さんが増えてきました。乳児期の湿疹や離乳食を進める過程で症状が出る場合が多いようです。
診断は皮膚テスト(プリックテスト)や血液検査(RAST値)などで確定されますが、これらの検査が陽性であっても少しずつ食べることが可能な場合が多くあります。しかし、患者さんの自己判断での解除は時としてアナフィラキシーなどの重篤な症状を引き起こすこともあり危険です。日本小児アレルギー学会では過度の除去は推奨せず、強い食物アレルギーの患者さんはアレルギー専門医による解除の指導を勧めています。
除去の開始はできれば乳児期後半から、遅くとも2歳までに少しずつ始めるほうが順調に行く場合が多いように思います。3歳を過ぎて強い食物アレルギーの場合解除が進みにくい場合もあります。
クリニックでは患者さんの年齢、アレルギーの程度、原因食物の調理方法、量などを考慮して、市販の具体的な食品とその量を指示して外来で徐々に解除を進めています。自宅で開始するのが少しでも不安と思われる場合は、クリニックで食べていただき、その後しばらくクリニックで経過観察して、安全を確かめた後家庭で始めていただきます。またクリニックで負荷することも危険と判断される場合は入院して負荷試験をする病院(北野病院 京都大学医学部附属病院 など)を紹介させていただき、安全な量を確認してから家庭で始めていただきます。

投稿者: 片村クリニック

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